拡大するヘアケア市場、一方で薄毛治療のトラブルや被害者が続出
薄毛に悩む男性は増えており、ヘアケアに関連する市場は年々拡大を続け、売上高ベースで4323億円に達するといわれています。
近年では医療の進歩により薄毛治療に明るい兆しが見えてきていますが、一方で美容クリニックや発毛・増毛サービスなどのトラブル増加しているようです。
当店へのお問い合せ時にも
「何百万も使って大変だった」
「高額なかつらはもう買いたくないので、いろいろ探している」
「かつらの年間契約が高いので辞めたい」
等のお話を良く頂戴します。
やはりかつらメーカーは宣伝広告や設備投資にお金を使い過ぎではないでしょうか?
もちろん大手メーカーが昔から多大な広告を出しているので、かつら業界が認知されたのですが、バブル崩壊後は景気も低迷しているので実情に合わないと感じています。
実際にお店を利用しているお客様も立派なビルや贅沢な内装などは希望していないのではないでしょうか?
駅から少し離れていても目立たないビルで、プライバシーは保てれば十分だと思います。
以下、ネットで目にした記事です。
事例①
A氏は20代前半から薄毛が気になり、毛髪クリニックの無料診断を申し込み、施術と要因などの解説を受けました。
その後、医師から早急な治療を勧められ、A氏は治療を受けることを決めました。
1年近く定期的に施術を受け、家ではカウンセラーに勧められたシャンプーや育毛剤などを使い続けましたが、薄毛の進行を止めることはできなかったとのことです。
不安を感じたA氏は、病院側に説明を求めたところ、「もう少ししたら効果を実感できる」などと引き延ばすだけで、まともに取り合ってもらえず、治療のために組んだローン額も120万円を超えていました。
事例②
30代のB氏は、2年前にあるカツラメーカーの毛髪診断を受け、壮年型の薄毛だと言われて施術を受け続けました。
A氏同様に治療の効果について問合わせても引き延ばすだけで、まともに取り合ってもらえず、1年分の施術代料金、50万円以上する頭皮マッサージ器や増毛にかかった費用など治療のために組んだローン額は200万円を超えていたとのことです。
これらの事例は、男性のコンプレックスに付け込んだ商売といえます。
なかなか強く言い出せない心理を利用して高額商品を売りつけています。
エステサロンでは強引な勧誘などのトラブルが続出した際、消費者保護を目的とした法整備が進んでいます。
かつら・育毛・増毛関連の業界では、日本毛髪工業協同組合という任意団体で契約などに対するガイドラインを設けています。
メーカーなどでお困りの際は、相談するのも良いかと思います。
ビーエスト代表
かつら大手メーカー2社で、技術職から管理職まで幅広く従事。ヘアケア業界では35年以上のキャリアを持つ。