かつらか帽子か?・初めてのかつら(大阪府)

かつらか帽子か?

かつらをするのは初めてで、数年前から「かつらor帽子」と考えていました。
ただ、「かつらは欲しいが恥ずかしくて店に行けない」と言っていると、妻がネットで調べてくれました。
妻曰く「良い」と一言。
すぐに決断しました。

 

注文後、すぐに見本かつらが届いて、それがまるで自分の為に作ったみたいで、とても気に入りました。
用紙の記入は少し面倒だなと感じていましたが、電話で福井さんが分かり易く教えてくれたので、問題ありませんでした。

 

一つ不安だった点は、かつらが届くまでに1カ月ほどかかったので、その間は少し心配になりました。息子にネットで調べてもらったら、どこのかつらメーカーも1か月以上はかかるとの事で納得はしていましたが…

 

その後に届いた完成品は、本当に出来が良くてすぐに着用を始めましたよ。
周りからも「ヘアースタイルを若くされたんですネ!」と言われて、嬉しく思っております。
ありがとうございます。
頑張って続けて下さい。

 

かつらか帽子か?・初めてのかつら(大阪府)

 

店長より

今回のお客様は、かつらは全く初めての60代の方です。

以前から天頂部や後頭部が薄毛でだいぶ寂しくなっていた為、残っている前髪でオールバックにしてカバーされていたそうです。
それでも脱毛をカバーしきれなくなって来た為、常に帽子を被るか、かつらを着用するか悩んでいたそうです。

 

そんな時に奥様や息子さんのリサーチや勧めもあって当店にご注文を頂きました。
見本かつらお試しを経て、出来上がりまでの1か月が長く感じられて少し不安だったとの事です。

 

 

かつらの納期(作業)について

通常どこのメーカーでもかつらの納期は1か月半から2か月半程度かかります。
これは、ベースの作成から髪の毛の植毛まで全て手作業で行なうからです。

 

かつらの作業工程としては、
・ベース(ネットやメッシュ)の選択
・ベースの成型
・接着面や人工皮膚の取り付け
・再度、ベースの成型
・髪の毛の選択
(色や人毛・人工毛や白髪)
・髪の毛の用意(上記で選んだものを混ぜて植毛できるように整える)
・ベースに髪の毛を植毛
・植毛後、ベースのコーティング作業
・かつらの洗浄
・不要な髪の毛の除去

様々なかつら作成の動画をご覧下さい。

 

ベース作りや髪の毛用意
ベース作りや髪の毛の様子

 

もちろん、上記作業の中で同時進行にて行える手順も有りますが(ベースの作成と髪の毛の用意など)、基本的には1台のかつらに対して1人の職人が作業を行なう形になります。

 

そして、作業自体も手間のかかる細かいものばかりです。
特に時間のかかるのが、やはり植毛作業です。

かつらに植毛する毛を1本や2本ずつ植毛針でベースのメッシュやコーティング部分に丹念に植えていきます。

 

 

では、かつら1台にどの位の毛が植わっているのでしょうか?

 

 

 

答えは
「約1万本から1万2千本」です!!

人間の髪の毛は、10万~15万本(性別や個人差が有ります)と言われているので、その十分の一程度な訳ですね。
もちろん、かつらも個人差があり、毛量多目希望の人や少な目希望の人もいらっしゃるので一概に言えませんが、それでも植毛針を使って数千回はベースに髪の毛を植毛する必要が有ります。

 

ですので、植毛作業だけで2~3週間はかかるのです。

 

 

植毛の職人は女性の方がほとんどですが、肩も凝るし目も疲れます。
本当に大変な作業なのです。
我々取り扱い業者は頭の下がる思いです。

 

 

 

カツラ職人の今と昔

話は少し変わりますが、上記の「かつら納期」には、工場や職人の背景も大きく関わっています。

 

昔は世界のほとんどのかつらが韓国で作られていました。
その後、韓国の人件費の高騰で中国での生産にシフトしていきます。

 

昔の韓国の時代から中国へシフトされてしばらくは、かつら職人はいわゆる「高給取り」でした。
そして、やればやった分だけ給料に跳ね返るので、人気のある仕事の一つでした。

それが、近年ではもっと割のいい仕事が増えて、この仕事は若い人があまりやらなくなってきたのです。
そうなると、注文に対して作業する人が少ないので納期も長くなります。

 

 

各メーカーも更に他の東南アジアに工場の拠点を移したりしますが、現地でゼロからノウハウを教え込んで運営していくのも、お国柄や国民性等で管理の面が非常に大変です。

 

かつらの工場

 

結局は、手作業の部分をどう機械化していくのかが、今後の課題です。
いつまでもかつら作成を人の手だけに頼っていては、この先は厳しいと思います。
とは言っても、「自然に見える植毛やベース作り」をAIを駆使して出来るようになるのは、まだまだ先なのかもしれませんね。

 

 

 

前髪がハラリと落ちる自然なスタイル

さて、今回のスタイル内容ですが、ベースはMサイズで毛量は90%、長さは少し長めの9~10㎝です。
白髪はご本人の年代よりは、多少控え目の30~40%です。

ヘアースタイルは、現在がオールバックでしたので、イメージをあまり変えずに真ん中で軽く分けて、前髪を左右に上げ気味で流します。パラパラと前髪が落ちる「軽めのオールバック」と言ったところです。
あまり、かっちり決めないのがポイントで楽に自然なスタイリングが出来ます。

 

前髪ハラリのオールバック

 

製品お届け後のお電話でも
「到着後すぐに使っていますよ!」
「周囲にも好評でうれしいですね~。ありがとうございます!」
と言われていました。

その後も2台目のご注文も頂きまして、色々な髪形を楽しまれているそうです。

 

製品も気に入って頂きまして何よりでございます。
今後ともよろしくお願い致します。

感謝

福井 亮

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