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かつらはAN社で20年使っています。
何度か買い替えていますが、今のかつらは自分の頭の毛が進行してきて、合わなくなってきました。
(毛の長さと白髪の量が合わなくて、更にピンが止まりにくくなってきたのです。)
もう、自分の毛をすっぽり隠す全体のかつらがいいと思って試しましたが、しっくりこないので再度、部分かつらを試させて頂きました。
やはり、部分かつらの方が合いましたね。
見本のかつらも白髪交じりを送ってくれたので、イメージしやすかったですね。
もっと白髪を増やして、横と後ろを長く多くする指示で注文しました。
こちらのお店は、サンプルセットで細かい部分まで自分の好みで決める事が出来て良かったです。
今まで使用していたかつらは高額でしたから、今回購入する低価格なかつらで満足できるのか不安でした。
ただ、予想に反して(!)非常に満足できるかつらと、迅速丁寧な対応でありがとうございました。長さの指定ではアドバイスを頂きながら決めましたが、再調整のカットも無料という事で安心できました。
今後ともよろしくお願いします。
店長より
今回は、60代でかつら歴20年の方です。
数年前からだいぶ自毛が進行してきて、今のかつらのサイズが合わないそうです。
加えて、長さも白髪の量も足りなくなっているとの事です。
初めは全体かつらをお試しされましたが、イマイチしっくりこないとの事で、部分かつらもお試しされました。
結果、部分かつらで横や後ろの周囲の髪の毛を多く長くして、自毛をカバーする事になりました。
横や後ろの長さについて
部分かつらは、前や天頂部に毛が少ない場合に使用します。
その場合、周囲の残っている自毛にかつらを合わせる必要が有ります。
その時に重要なのが、
「いかに自毛に馴染ませるか?」
という事です。
長さや毛量、色や白髪や毛の癖など様々な要素が有りますが、今回はその中でも「かつら周囲の毛の長さ」についてお話しします。
横や後ろ(カツラ周囲)の毛の長さをどうするかは、大きく分けて2通りになります。
・出来る限り短く、薄くする
・長め、多目で自毛を隠す
かつらと自毛を馴染ませるには、どちらも有効ですが実際の割合は
短く薄く派70%:長め多目派30%位ですね。
本来、かつらの周囲の毛は
「短く・薄く」が大原則です。
なぜなら、部分かつらの場合、髪の毛が欲しいのは「前や天頂部」であって、「横や後ろ」はたっぷりと髪の毛が残っているからです。
そのたっぷりと残っている自毛を更にかつらの毛で増やす必要は無いのです。
理想を言えば、「毛のない所だけ」増えればいいのですが、かつらと自毛を馴染ませる為に、どうしてもかつらの横や後ろの毛も必要となります。
ですので、かつらの周囲の毛は極力「短く・薄く」カットする事が肝要です。
ただし、あまり短すぎると自毛が伸び出来た時に段差が出来て不自然になります。
それを防ぐために、絶妙な毛先のカット処理や毛量調整が必要となります。
この伸びてきた時の段差ですが、あえてツーブロックのように仕上げるという手も有ります。実はこの”ツーブロック”、当店でもいらっしゃいますが、意外とかつらでもカッコよく決まります!
ご興味のある方は、ぜひお試しください!
自毛のカットについて
そして、もう一つ大事な事は
「自毛の横や後ろは梳いて毛量を減らす事・長さは少し長目に残す事」です。
本来必要の無い、横後ろにかつらの毛が乗って来るので、あらかじめカットして減らしておけばちょうど良くなるという訳です。
自毛は少し長い方がいいです。
これは少し自毛が伸びた時でも違和感なくかつらと馴染ませる為です。
これらをあまり理解していない技術担当は結構いるので、ご注意ください。
*自毛のカットの時には、「あまり短くしないで、横と後ろは梳いて減らしてね~」等と注文すれば、失敗は少なくなるはずです。
白髪を70%で大きめ長めLサイズ
さて、今回のお客様は「長め・多目で自毛を隠す」派でしたので、大きめのLサイズで毛量も110%と多目です。
長さに関しては悩まれていた部分も有りましたので、再調整を前提に余裕を持った長さで仕上げました。
Lサイズで、色は明るめで毛量110%、白髪は全体70%、長さは13~16㎝と長めです。
特にかつら周囲の毛量は、多目にして毛先を重くするカット仕上げです。
完成したオーダーかつらもお届け後、何度か試してやはり少し長いとの事で送って頂きまして、再調整のカットをしました。
調整後のお電話でも
「1回試しただけですが、良い感じですよ」
「色々親切にありがとうございます」
と言われていました。
製品も気に入って頂きまして何よりでございます。
今後ともよろしくお願い致します。
ビーエスト代表
かつら大手メーカー2社で、技術職から管理職まで幅広く従事。ヘアケア業界では35年以上のキャリアを持つ。